プレリアール30日のクーデター(,)によって、総裁政府の実権を握った
シェイエスは政局を安定させるべく、強力な
政府を求め憲法の改正を考えていた。憲法改正を支持する
元老会議を通過させることはできても、憲法擁護派の多い
五百人会議を説得するのは無理と思い、エジプト遠征から帰還したばかりのナポレオンを利用した軍事クーデターを画策した。この事から解るようにそもそもナポレオンは、クーデターを成功させる剣の役割でしかなかった。ナポレオン自身も「シェイエスたちが首謀しただけで、私は手先に過ぎず、主役ではなかった。ただ果実だけは頂いた」と述懐している。ナポレオンの役割は当初は受け身であって、首謀者ではなかった。それでもナポレオン自身には
エジプトからの敵前逃亡罪の嫌疑がかかっており、クーデターを起こすことは、自明の理であった。